銀河鉄道の夜

北海道文学館理事の斉藤征義さんのお話を聴く機会がありました。

斉藤さんは、穂別のお年寄りによる映画「田んぼdeミュージカル」の

脚本を書かれた方です。

また、宮沢賢治の研究家としても知られています。

昭和49年秋、斉藤さんは賢治の実家を訪れて直筆原稿などを借り、

百貨店での宮沢賢治展を発案して、大盛況をおさめたそうです。

今思えば、貴重な原稿を保険もかけずによく貸してくれたものだ、、、

と斉藤さんは言います。

宮沢賢治の作品は、すべて未完なのだそうですね。

いくども推敲を重ねた原稿が残っているそうです。

ただ、テーマは一貫しています。 

「世界がぜんたいに幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

その賢治の想いは、実生活でも農民の暮らしを豊かにしようと、

個別に農家を訪問して、その農家にあった肥料設計を提案した姿に現れています。

 

この「銀河鉄道の夜」は、斉藤征義さんの編集です。

木版画家の佐藤国男さんによる絵本。

版画絵を見ているだけで、宇宙に引き込まれていきそうになります。

 そして、賢治の文章には、真理が静かに流れています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おまえは、あらゆる人のいちばんの幸福をさがし、みんなと一緒にいくことだ。

それはほんとうに勉強をして実験でちゃんと本当とうその考えを分けてしまえば、

その実験と方法さえ決まれば、信仰も化学と同じようになるということだ。

いいかい、体だって考えだって天の川だって汽車だって歴史だって、

ただそう感じているだけのことなんだから。」

と、黒い大きな帽子をかぶった人から、優しくこう言われたジョバンニは言います。

「もう、ぼくはぼくのために、お母さんのために、カムパネルラ(親友)のために、

みんなのために、本当の幸福をさがすんだ。そのいちばん幸福なその人のために」 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

私もみんなが幸せになれるような仕事をしたいと思います。

子どもの頃には、漠然としか理解できなかったことが、

今は、はっきりとわかります。

生きている意味、生かされている意味が、わかります。